ヤクルト石山泰稚投手(33)が、日本シリーズ初勝利を挙げた。7回途中から登板し、1回1/3を無安打無失点に抑えた。チームはシーソーゲームを制し、2勝目を手にした。

スアレス、田口と継投し7回2死満塁のピンチで、石山は4番手としてマウンドへ上がった。ボールを低めに集めて、ジョーンズをフォークで空振り三振に仕留めた。「満塁だったので、とりあえずあの打者をどう三振にとるか、打ち取るかということだけを考えていきました。本当にみんなでやっている、つないでやっているというのが出た今日の試合だったと思う。みんなに力を借りたというか、今まで助けられていた分、なんとか助けられてたかなと思います」と振り返った。

ベンチに戻ると、高津監督からイニングまたぎで8回も続投することを告げられた。7回裏に打線の援護を受け、逆転。勝ち越して迎えた8回は安達を二ゴロ、紅林を右飛、T-岡田を二ゴロと3者凡退にし、シーソーゲームを落ち着かせた。「本当に粋に感じて、あそこで使ってもらえたことは、そういう気持ちもあると思うので、なんとか応えられたのはうれしい。あの場面で投げて、スアちゃん(スアレス)だったり田口をなんとか助けられたというのもよかったかなと思います。シーズン中、本当に助けられてばかりだったので、よかったです」とほっとした表情だった。

18年から守護神を任されていたが、今季序盤は苦しんだ。6、7月には1軍の選手登録を抹消され、再調整。8月14日に登録されて以降は、中継ぎとして腕を振ってきた。「今日投げた田口だったりスアちゃんだったり、先発の方にも助けられた。声をかけてもらったというのもありますし、野手の方にも今日はすごく打ってもらって、いい場面で投げさせてもらったというのもあるので、回りに感謝したいですね」と話した。