楽天打線がみんなで点をもぎ取った。首位ソフトバンクとの直接対決。負ければ差が4.5に広がり、3位転落の可能性があった正念場。つないで、つないで、点を重ねていった。

5得点で、連敗阻止。8日からは1.5差で追ってくる西武を楽天生命パークで迎え撃つ。

   ◇   ◇   ◇

得点力不足に悩むチーム状況。それでもこの日は一変した。石井GM兼監督が「スコアリングポジションになんとか持っていって、もう一押しというところが今日はできた」と攻撃陣を評価した。

“スモールベースボール”がさく裂した。3回1死二、三塁で西川の三ゴロで周東がファンブルして先制。4回は無死一、二塁のチャンスから内田が犠打で進め、岡島が左犠飛で追加点を挙げた。岡島は「本当に1点ほしいところだったので、何とか点につなげることができて、本当によかった」と安堵(あんど)。ともに適時打ではない形で点を挙げた。

7回無死一塁からは炭谷が犠打でチャンス拡大。西川、小深田、島内が適時打を放って、3得点。ここでも小技が効いた。試合前時点でチームは74試合50犠打はリーグ4位の数字。1試合平均で1犠打を下回っていたが、この日は3犠打。指揮官は「ヒットで点というところだけじゃない得点の取り方で、うちはある程度、得点を重ねていかないといけない。どうやって得点期待値が高い塁まで持ってくるか」と表情を引き締める。

無死や1死でのチャンスなら、安打が出なくても点は入る。これまで2死のチャンスであと1本が出ない場面が続いた。石井GM兼監督は「4アウトないと点が取れない」と表現していた。早い段階で得点圏に走者を置き、どんな形でも1点を奪いにいく。チームが束となって勝利を目指す。徐々に打撃の歯車がかみ合ってきた。【湯本勝大】

楽天ニュース一覧はコチラ>>