次の50年、100年先の日本野球のために-。野球伝来150年プロアマ記念試合「U23NPB選抜-大学・社会人選抜」が学生野球の聖地、神宮球場で行われた。U23NPB選抜を率いたのは、侍ジャパン栗山英樹監督(61)。侍ジャパンのユニホームに袖を通し、昨年12月の代表監督就任後、初の実戦に臨んだ。先発には今季途中で投手に転向した中日根尾昂投手(22)を送り、初陣を飾った。

U23NPB選抜先発の中日は1イニングを完全投球で沸かせた。「これだけ注目している試合の先発。絶対抑えないといけないという気持ちでした」。まずは今秋ドラフト注目株の早大・蛭間を内角151キロで詰まらせ、中飛に仕留める。2番のホンダ熊本・丸山は外角152キロで空振り三振。大阪桐蔭の1学年先輩にあたる3番のNTT西日本・泉口も内角152キロで二ゴロに仕留めた。計16球。この日最速153キロの直球とスライダーの2球種で十分だった。プロ4年目は外野手登録、遊撃再転向を経て6月21日に投手登録されたばかり。それでも大阪桐蔭3年時、遊撃と二刀流で甲子園春夏連覇を果たした右腕の力は底知れない。18年10月1日の福井国体1回戦、下関国際戦以来1400日ぶりとなる先発マウンドで快投。「ずっと中継ぎだったので、先発に対する不安はもちろんあった。この舞台で投げさせていただいて感謝しかない」と力を込めた。