マジック再点灯はなかったが、阪神が3点差を追いつき、引き分けに持ち込んだ。2位ソフトバンクとの3ゲーム差は変わらず。

投げては、先発村上頌樹投手(24)が5回6安打1失点。2番手森木大智投手(20)は1回を1安打無失点に抑えた。

打撃では、3点を追う7回2死一、二塁の場面でこの日「3番・三塁」でスタメンの北條史也内野手(28)が左翼越え3ランを放ち、試合を振り出しに戻した。8回に代打出場のドラフト4位・前川右京外野手(19)は公式戦5試合連続となる安打を放った。

平田勝男監督(63)の一問一答は以下の通り。

 ◇    ◇

-北條が同点3ラン

「よくぞ2アウトから打ってくれたね。江越が2アウトから、ヒット打って、ヤス(山本)が(四球で)つないで。あそこは北條の勝負強さだ。北條の勝負強さっていうのが、今日はあそこで出たっていうのが一番やな」

-打線は三振が多かった。

「三振が多すぎる。今もミーティングで、昨日引退した糸井は、一番速い球を、試合前に室内のマシンでセッティングする。速いマシンに合わせて、黙々と打ってるのが糸井。実績のある選手、長いこと野球をやれる選手は、努力をしている。ボコボコボコボコ気持ちよく打つのも大事だよ。フォーム作りや、バットの出とかチェックするのに大事だけど、糸井選手はそういう努力をしてたということ。その話を選手たちに何回かしたことあるけどな。最後に三遊間打つんだもん」

-前川が代打で安打

「ある程度の配球の読み。あそこで逆方向に、三遊間に。追い込まれて、軽打にいってるよ。たまたまじゃなく、1発狙わずに切り替えて、出塁することをちゃんと考えてバッティングしとる。きょうの三遊間はまた見事よ」

-打席を重ねるにつれて成長が見られる

「見られるな。やっぱり1発、彼のフルスイングは魅力だけど、今日みたいな配球の駆け引きだとか、そういうことも含めて。代打で出て、この前もヒット。DHでもいい成績残して、集中力っていうのは大したもんだよ」

-森木について

「先頭にフォアボールは出したけどあとは落ち着いて、1軍で4番打ってたラオウ(オリックス杉本)と対戦できたのは彼のいい経験になったんじゃないかな」

-次のカードが練習試合を挟んでソフトバンクとの3連戦。

「やっぱりね、二保の最後のライナー? 彼の執念で、手が痺れてどうしようもなかったのを左手でファーストにしっかり投げた。ああいうのは素晴らしい。あの姿、心打たれない? 俺らが感動するんだもん。あれがやっぱり最後9回、今年は二保が9回任されてから成績が上がってきた。今日は小野寺のいいプレーも出た。きのうは打ち合いになったけど今日は守りあい。いろいろ反省もあるけど、二保のプレーは今年のファームのみんなでやるっていうのを象徴してるよ。素晴らしい」