東都大学野球秋季リーグ戦の個人タイトル表彰式が11日、東京都武蔵野市の亜大キャンパスで行われた。

ヤクルト5位指名の中大・北村恵吾内野手(21)は、ベストナインの一塁手部門で受賞。「自分なんかが、という気持ちです。秋は悔しい思いをしたので。今後は、この悔しさをバネにしたいと思います」と予想外の受賞に、照れ笑いを浮かべた。

春は3割1分7厘の好成績も、チームは最下位で入れ替え戦を戦い1部残留。秋は自身の成績は1割8厘と奮わなかったが、勝負強い打撃でチームの優勝争いに貢献。2位に終わった。そのアピール度が評価された。

主将として、チームの結果に個人成績が伴わず「ふがいない、歯がゆさがあった」と振り返りながらも「入れ替え戦、優勝争い。いろいろな経験をさせていただいて、主将として、人間的にも選手としても大きく成長できた。充実した1年だったと思います」と、悔いのない大学野球を送った。

その苦楽をともにしたのが、阪神1位の森下翔太外野手(22)。大学4年間、自主練習のパートナーでいつも2人で打撃練習を行ってきた。「今も、2人とも寮にいるので、一緒に練習していますよ」。

1月にはそれぞれ、球団の寮に入り、新人合同自主トレが始まる。このコンビの練習も、あとわずかだ。「引退してからも、いい練習ができています。お互いに高め合いながらやってきました」と振り返り、森下の存在を「ライバルというよりも応援している」と、大学4年間を一緒に戦った戦友として、志を同じくしプロ野球での活躍を誓う。「2人でいい結果を残し合って、1軍の舞台で会いたいと思います」。いつか大舞台での再会を楽しみに、それぞれ新しい道に進む。