ロッテの美馬学投手(36)が17日、都内で自主トレを公開し、3歳の長男のためにも「長くやりたい」と気持ちを高めた。

先日は長男と一緒にテレビ出演した。「野球ってものをなんとなく分かるけれど、認識している感じではないので、しっかり野球選手だと認識出来るくらいまではしっかりやりたい。ロッテの選手を見たらみんな『パパ』だったんですけれど、やっと僕を僕だと分かってきた感じです」。目尻を下げながら「勝っている姿を見せられるようにしたい」と決意を新たにした。

ベテランの域に達してはきたが、気持ちは若々しい。「走ることも重りを持つことも、去年より重く、昨日より重く」。周囲から年齢に関することを言われても「(自分からは)年を言わないようにしている。ふけたと言われることが増えてきたけれど…。そうならないように体を動かしています」。年始は5日から体を動かし、ネットスローなどで投球フォームを確認しながら、寒さの中でも約90メートルの遠投を行うなど調整は順調だ。

「数字はあまり言わないようにしている」のスタンスだが、報道陣からは「通算1000奪三振まで、あと34」「通算1500投球回数まで、あと156回2/3」「2年連続で2ケタ勝利はない」「通算成績が77勝77敗」など数字を並べられた。

昨季は開幕から5試合目の登板でようやく初勝利。だが、7月18日以降は無傷の6勝を挙げ、登板した8試合はすべてチームが勝利した。10勝に到達し、防御率も2・91と自己最高だったが、投球回数は117回2/3で規定投球回数には届かなかった。「規定(投球回数)は数字と思っていないかな。数字というより、普通に1年間ローテをまわったら(到達する)というイメージ」と最重要視している。「2ケタ、2ケタと言ってしんどくなるのも嫌だし、自分のピッチングをして(打線の)援護を待てたらいいかなと思います。良い成績を今年も残したいという感じです」。

ロッテ移籍後の3年間は26勝17敗と大きく勝ち越している。「悪い時もあって借金もつくったりして、やっと勝ちも負けも並んだので、ここから通算でも貯金出来るようにやっていきたい。なんとか勝ちが先行するように。移籍4年目になりますし、2位、2位、5位と下がってしまったので、またしっかり上位にいって優勝出来るようにしたい」。美馬が先発ローテーションを守ることが頂点につながることは、自身が一番自覚している。【鎌田直秀】