ソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が、宮崎春季キャンプ初日の1日「副キャプテンマーク」をお披露目した。昨年は左膝を痛めわずか5試合の出場に終わり、巻き返しを期す今季へ「自覚」「責任感」を感じられる、重みのあるマークを付けることを選択。熱い思いも胸に、最激戦区サード争いへ挑む。

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栗原の「本気度」が、目に見える形で表現された。昨季終了後に、藤本監督から副主将に任命されていた。このキャンプから、柳田の金のキャプテンマークと色違いで、銀色の「C」の文字を胸に付けた。「『どうする?』という話をいただいたので、入れていただけるならぜひお願いしますと言いました」と、自ら選択した。

昨季は開幕直後に左膝を負傷し、シーズンのほとんどを棒に振った。長いリハビリだった。秋季キャンプもフルメニューはこなせなかった。今季の巻き返しへの思いは誰よりも強い。「形に見えるものが何かある方が、常に自覚というか責任感をしっかり持ちながらやれるのかなとは思いました」。今季は激しい三塁レギュラー取りを狙う、栗原の覚悟が「C」の文字に詰まっていた。

周囲もその決意を感じ取っている。栗原は「今宮さんもそうですし、いろいろコーチの方にも声をかけていただきました」。主将の柳田には「見てないんじゃないですか? 見てないと思います」と何も指摘されなかったそうだが、栗原の様子を見守った藤本監督は「目立たなかったですね、銀色やからさ」といじりつつ「気持ちが乗ってましたよ」とうなずいた。

年明け早々から単身で米アリゾナ州に渡って自主トレを行い、着々と準備してきた。「自分の中で『さあ今日から』というより、自主トレの時もキャンプのような1日を過ごしてきた。そこまで、今日からもう1回気合を入れるとかはなかった。いつも通りの1日ができたかなと思います」と、冷静にキャンプ初日を過ごした。

全メニューをこなしたことが大きな第1歩だ。「不安なく1日できましたし、違った気持ちでスタートしたなという気はしています。疲れました!」。さわやかな笑顔が充実度を物語っていた。【山本大地】

◆ソフトバンクの三塁候補

栗原、アストゥディーヨ、周東、野村勇、川瀬、リチャード、野村大

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