ソフトバンク今宮健太内野手(31)が、宮崎春季キャンプ2日目の2日、城島健司球団会長付特別アドバイザー(46)から「3割超え」指令を受けた。

昨季はキャリアハイの打率を残したが、2割9分6厘でわずかに3割に届かなかった。今宮自身も今季は“リベンジ”に燃えており、この日は母校・明豊(別府大付高)の先輩にあたる城島アドバイザーとアーリーワークに励むなど、打撃の極意をたたき込まれた。

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珍しい光景だった。選手会長も務める今宮が、若手に交じってチーム本隊より1時間早く球場入り。久々のアーリーワークでバットを振った。「(いつ以来か)わからないですね(笑い)。集中はできますよね。何してもいい時間なので、自分で考えながら」。隣で身ぶり手ぶり、助言を送っていたのが城島アドバイザーだ。

城島アドバイザーは明豊の前身校、別府大付高校出身。「入ってきたときから気にはかけていました」と母校の後輩に注目していた。昨季中も打撃面などで助言してきたが、このキャンプで本格指導。「明豊の先輩が後輩にアドバイスをした、ということです。球団の仕事では全くなく。やはり、あのパフォーマンス、ポテンシャルで3割を打ってないということは、明豊の後輩としてダメだぞというメッセージです」と、愛情を込めて話した。

ポイントは、今宮が苦手としてきた外角球への対応だ。城島アドバイザーは「ヒットにしろって言ってないんです。空振りしているボールをファウルにしなさいと。例えば10打席で10球空振りしているところを、半分ファウルにしたら、その次の5球は甘い球がくるかもしれない。その努力、その5打席で3割になると思うよ、っていう話をしただけ」と明かす。今宮自身も「ファウルで1球でも2球でも粘れれば、チャンスが出てくる」と、先輩の金言を胸に刻み込んだ。

城島アドバイザーは1日だけの指導で「今日で終わりました。それぐらい小さなもの。ぼくはそれ以上伝えることはないし、必要もないと思った」と免許皆伝を与え「いち先輩として、3割を打ってほしい」と願いを込めた。今宮は「行けると言われますけど、行ってないですから。行きたいですよね」。昨季わずかに届かなかった大台へのリベンジを狙う。【山本大地】

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