平沢大河外野手(25)が、声出し解禁日となったZOZOマリンの右翼席に感謝の弾丸ライナーをいきなりぶち込んだ。1回裏無死一塁で、空振り、ファウルで追い込まれた3球目。「その前の2球はあまり良いスイングではなかったので、とにかく真っすぐに合わせようと思った」。内角高めのボール気味の直球を強振し、先制2ランを放った。

オープン戦の今季チーム1号。ダイヤモンドを1周してベンチでハイタッチ後、「タイガ、タイガ」の平沢コールに応え、かぶっていたヘルメットを左手で大きく掲げ、感謝の意を表した。「やっぱり久々に大歓声の中でゲームが出来てうれしかったし、すごく力になった。シーズンでも今日以上の応援をしてもらえるに頑張っていこうと思う」。外野手にも挑戦して出場機会を増やす今季オープン戦初戦で、ファンの後押しも受けて好発進した。

先発の西野勇士投手(31)も5回4安打3奪三振1失点の好投で、開幕ローテ入りに大きく前進した。ウォーミングアップの時から声援に気持ちを高ぶらせ「頑張れという声も届いていましたし、声援がある野球はいいなと思いました」と応援の力も得て結果を出した。入団2年目の広畑敦也投手(26)は「ヒロッハタ」コールも初経験。3回を投げ、打者9人を完全に封じて見せた。

18日の西武戦(午後1時開始、ZOZOマリン)からは鳴り物も使用した応援も加わる予定だ。かつてロッテのエースとして活躍し、今季から再び古巣のユニホームを着ている黒木知宏投手コーチ(49)も「やっぱり見る景色は良いですね。戦う場所はここ。声出し応援もOKなので、ファンの皆さまの声援を受けた時に、選手が差し込まれるのか差し込まれないのかというところを含めて、どんどん彼らの中に染み込ませていかないと行けない」と感慨深い表情を見せた。

「ロッテの応援」がSNS上でトレンドワードにもなる盛り上がり。19年以来、4年ぶりとなる大声援とマリンの風を感じる日常が、少しずつ戻りつつあることを実感した1日となった。選手にとっても、ファンにとっても。【鎌田直秀】

○…先発の西野が5回4安打3奪三振無四球1失点の好投で、開幕ローテ入りに大きく前進した。ウオーミングアップから声援にも気持ちを高ぶらせ「頑張れという声も届いていましたし声援がある野球はいいなと思いました」と笑顔。フォークの精度を課題に挙げたが、スライダーや高速カーブなどは手応えを得た。6日に32歳となるが「若い子には負けるつもりはない」と競争を勝ち抜く。

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