好プレーも課題も出た「伝統の一戦」デビューとなった。阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22)が今季初の巨人戦に「6番右翼」で3試合ぶりにスタメン復帰。両軍ファンの大声援が飛び交った一戦に「特に他の試合と変わらないです」と泰然自若で臨んだ。

1点ビハインドの4回裏無死二塁。守備で沸かせた。坂本の右中間への右飛をキャッチすると、中継に入った二塁中野に素早く送球。中野が三塁佐藤輝へノーバウンド送球し、タッチアップを試みた二塁走者中田翔をタッチアウトにした。

「練習通りできたのでよかった。ライトフライならタッチアップするだろうと、頭の中で準備していたので予想通り」。岡田監督の方針でカットマンへの返球をキャンプから徹底してきた。結果的に終盤に点差は広がったが、1点差の中盤に大きなプレーが飛び出した。

一方、4打数無安打とバットは湿ったまま。これで13打席連続無安打だ。同学年の戸郷に歯が立たず「これから打てるようにしないと」と危機感を持った。岡田監督は「ちょっとまたおかしなってんもんな。バット出えへんもんな」と嘆く。打率は2割8厘まで低下。このままズルズルとはいきたくない。【中野椋】