<阪神5-1広島>◇10日◇甲子園

阪神伊藤将司投手(27)が、2年ぶりに2桁勝利を挙げた。2位広島を8回3安打1失点に封じる好投で10勝目。111球の熱投が報われた。

  ◇  ◇  ◇

伊藤将は、実は中学時代から“プロ注目”の選手だった。千葉・横芝中では軟式野球部でプレー。身長170センチ前後で決して大きくなかった。それでも、横浜のスカウト部長、オリックスのスカウトを経て当時、千葉黎明の監督を務めていた荒井信久氏(69=現同校野球部総監督)は「この子がいれば甲子園に行ける」と確信したという。

中学のグラウンドに視察に行った時だった。「センターでノックを受けていてね、返球のスピンがきれいなんです。軟らかいフォームでね」。千葉選抜に選ばれた際には、県内の猛者が高めの速球にことごとく空振りした。ボールに高密度の回転を生み出せる指先の感覚は天性のものだった。

地元の千葉で野球を-。そんな思いで何度も勧誘したが、横浜へ進学。ただ、プロの世界で何人ものドラフト指名にかかわってきた荒井氏の目が間違っていなかったことは、大人になった伊藤将が証明している。【阪神担当 中野椋】

【関連記事】阪神ニュース一覧