阪神シェルドン・ノイジー外野手(29)が、今季初の猛打賞の活躍で打線をつないだ。

「5番左翼」で先発出場。1点を追う2回1死から四球を選んで同点のホームを踏むなど全5打席で出塁し、23年5月16日の中日戦以来、来日2度目の4安打1打点と爆発。「今日はいい感覚で打つこともできましたし、結果にも残ったので、明日につなげていきたい」と充実感をにじませた。

全打席から状態の良さが漂う。4回はインコース高めの直球をとらえ、6回は低めのカットボールをうまく中前に運んで好機を拡大。7回1死満塁では初球の直球を左前にはじき返すと、最後は9回先頭でダメ押しの右前打。今季初めて単打の適時打を放ち「1カ月出なかったことは悲しいけど、良かったよ」とユーモアをまじえながら喜んだ。

岡田監督もびっくりの好調ぶりだ。「ノイジーはえらいな。どしたんやろ。分からんけど」とにんまり。「ちょっとバット立ってきたよな、言うてたようにな。寝かしてないもんな。打つ前に浮かしとるもんな」。来日2年目を迎えるにあたり、指揮官は「1つ注文つけたけどな、オフの間でバット立ててこいって」と指令を出していた。

開幕直後は振るわなかったが、試合に出ながら状態を上げ、現在5戦連続安打。打率も今季初めて3割台に乗せた。バットを立てながら、体が打球と反対方向を向くことも減り、指揮官も満足そう。「右の方にもうまいこと打ちよるしな。『あっち向いてホイ』あったけど、『あっち向いてホイ』ちゃうよな。今日なんか、しっかり打ってるよな」。頼もしさを増してきた助っ人が、猛虎打線にどっしりと座る。【磯綾乃】

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