パ・リーグ首位を走る西武には、32人の育成選手がいる。残る支配下登録枠は1日時点、最大で「2」。7月末の登録期限まで残り2カ月。争いは激化する。

1日午前、背番号122の是沢涼輔捕手(26)が室内練習場で快音を響かせた。全体練習は休みだが、自主練習に訪れた。南郷1軍キャンプを完走し、その後オープン戦の半ばで2軍再調整に。あらためて実戦経験を積む。

31日の3軍・ロキテクノ富山戦でで3打数2安打だった。「3打数2安打でも打率が落ちました」。7割2分7厘が、7割1分4厘になった。

健大高崎でも法大でも控え捕手。そんな雑草魂が、少なくとも3軍は“卒業”の段階だ。

1日時点、捕手陣にケガ人はいない。キャンプ時点では複数の捕手がケガをしていた。捕手のポジションは1つ。2軍戦でも3連戦で1試合のペースでしかスタメンチャンスはない。打率は2割6分1厘。

「良く言えば、支配下の人たちと均等に扱ってもらってて。上に上がれるチャンスあるよっていうふうに思ってるのと、もう1つは誰かが優先されてるってわけでもないので、飛び抜けた結果も誰も残してないと思うので。そこはチャンスもあり、もう一つ頑張らなきゃいけないところだよとも捉えています」

支配下登録がゴールではない。一方で古賀悠、小島、柘植と1軍捕手はそれぞれ味を出している。

「いろんな人に、頑張れば支配下あるかもねって言っていただくことはあるんです。でも毎回、枕詞に『(捕手の)人数的に』とか『(誰かが)ケガしたら』っていうのがあって。実力で取りたいです」

守ること、打つこと。これだけの数字や指標を出せば必ず支配下になれる、というわけではない。ただ支配下登録をつかむ仲間たちを何人も見てきたから、感じてはいる。

「『上のカテゴリーに行ったらどうなるんだろう』みたいに、ワクワクさせてくれる選手が支配下になってるなって思うんです。ナカミ(仲三河)とか佐藤爽も。自分は今のところ、それがない。他の人の結果どうこうになってきてしまうので、自分単体の力で上がるにはやっぱり数字の成績を上げないと」

打ちたいから練習する。誰も見ていなくても振る。素振りでも「ビュン」と風を切る音が大きくなってきた。【金子真仁】