“ガチアツリレー”だ! 侍ジャパンが壮行試合2連勝を飾った。

7回に登板した湯浅京己投手(23=阪神)、8回に登板した大勢投手(23=巨人)がともに3者凡退のパーフェクト投球。お互いの両親が見守る中、最高の形でWBC本番へのスタートを切った。

   ◇   ◇   ◇

親公認の付き合いだ。壮行試合を観戦に訪れた大勢と湯浅の両親が初対面した。試合前にスタンド裏通路で談笑。「はじめまして~! いつもお世話になってます」。大勢の父八寿男さん(55)、母いずみさん(55)、湯浅の父栄一さん(51)、母衣子さん(50)が丁寧に頭を下げる。仲良しな息子たち同様、打ち解けるのに、そう時間はかからなかった。

大勢の母いずみさんは、湯浅に1度会ったことがある。昨年12月、大勢と湯浅が兵庫県内で焼き肉を食べた夜。いずみさんは兵庫・多可町の実家から車で大勢を迎えに来ていた。その際、翁田家の愛犬とともに湯浅と写真を撮ってもらったという。同い年で気の合う2人にいずみさんは「周波数が一緒なんかな」とユーモアたっぷりに言った。

湯浅の母衣子さんは「京己が人見知りな方だから、多分、大勢君がうまいことやってくれてるんだと思う」と推察する。この日は2人がキャッチボールする姿もチェック。たくさんのファンの前を歩く2人だが、どれだけ活躍しても息子は息子だ。「並んで歩いて、近所の高校生みたいでかわいいなあって思いました」と笑った。

ともに実家には、2人のサインが入った色紙が飾られている。いずみさんが「ガチアツタオルが発売されるくらい頑張ってほしい」と言えば、衣子さんも「世界を沸かせるガチアツリレーを見せてほしい」とエール。翁田家と湯浅家、固い絆で侍の終盤のバトンをつなぐ。【侍ジャパン担当=中野椋、小早川宗一郎】