「3・11」のマウンドを託した佐々木の投球に、侍ジャパン栗山監督は「ボールを投げているというより、思いを届けている感じがした」と目を細めた。「導かれる」ように、3戦目の先発が佐々木になったという。大谷、ダルビッシュ、山本とあわせ、まず4人の先発は定まった。その上でローテ順をどうするか、準々決勝以降の戦いを見据えながら考えた。「いろんな要因を考えていく中で、自然に(佐々木が3戦目に)なった」と明かした。
偶然では割り切れない、見えざる力だったのか。その意味を、こう解釈した。「野球の神様が朗希に『頑張れ』っていう風にメッセージを送ってる。朗希らしいピッチングをしてくれると信じている」
チーム全員で練習前、グラウンドで円になり黙とうをささげた。栗山監督は、東日本大震災直後から被災地の学校の取材を続けたが「本当に自分の無力さ。何も手伝ってあげられないし、何もできない。そういうのをすごく感じた」。ただ、だからこそ、野球に携わる1人として、何ができるか考えてきた。「悲しい思いをした方が、いっぱいいらっしゃる。それを少しでも、なんて我々にはできないけど、一瞬でも元気になってもらいたい」。そんな日の先発は、やはり佐々木がふさわしかった。【古川真弥】




