WBA世界ミニマム級2位石井武志(26=大橋)が国内男子世界戦最速KOの65秒殺でベルト奪取した。同級3位ウィルフレド・メンデス(29=プエルトリコ)との同級王座決定戦に臨み、1回5秒、KO勝利。左ボディーなどでダウンを奪って仕留めた。井上尚弥のマークした国内男子最速KO(70秒)を更新した。WBA世界ライトフライ級王座決定戦は同級1位吉良大弥(23=志成)が7回TKOで同級2位カルロス・カニサレス(33=ベネズエラ)を撃破。国内最速タイの5戦目で世界王座を獲得した。

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吉良は3回に相手の右ストレートにかぶせた左フックで最初のダウンを奪取。6回にカニサレスが鋭い右を当てるなど反撃を開始した矢先の7回に、カウンターの強烈な左フックをヒットさせて相手をマットに沈めた。

試合後、「(ベルトは)重たいです」と笑顔を見せた吉良は最速タイ5戦目での世界奪取について聞かれると「もともとは記録とかを狙ってやってたんですけど、この試合に勝つということだけを、1つのことを目標にしていたのでそこがうれしいです」と記録よりも勝利を喜んだ。

4歳からキックボクシング、小学校低学年からボクシングを並行して開始した。中学からボクシングに専念し、王子工高では高校3冠に輝いた。

名門・東京農大で24年パリ五輪出場を逃すと2年で中退。スパーリングを通じて出会った元世界4階級制覇王者井岡一翔の勧めでプロに転向した。

吉良は井岡の7戦目を上回るスピードで世界を手にした。それでも偉ぶるそぶりは見せず、井岡や比嘉大吾ら先輩へのリスペクトを口にしながら「僕だけでやったわけじゃなくて、本当に。吉良大弥は俺が、私が育てたって言ってくれたらいいです」とファンにも感謝した。

今後については体格的に「たぶんライトフライは無理」と次戦もしくは1試合戦った後でのフライ級転向も示唆。「まだなんとも言えないですけど、違う色のベルトが欲しいなって思っています」とも話した。井岡同様、複数階級制覇へ、まず最初の関門をクリアした。【千葉修宏】

◆吉良大弥(きら・だいや)2003年(平15)5月30日、大阪・門真市生まれ。父学さんの勧めで4歳からキックボクシングを開始。小学1年からボクシングも始め、中学からボクシングに専念。王寺工高では1年でアジア・ジュニア選手権50キロ級優勝など高校3冠。東京農大進学も24年パリ五輪の道が断たれ、大学2年で中退。大学の先輩となる井岡一翔から直接、プロ転向を勧められ、志成ジムに入門。アマチュア戦績は46勝(16RSC)6敗。24年6月、1回KO勝ちでプロデビュー。家族は両親と姉2人。身長163センチの右ボクサーファイター。

【ボクシング】WBA世界ライトフライ級吉良大弥が世界王座獲得、石井武志は1回KO勝ち/詳細