相撲界に「体幹トレーニング」がはやっている。初場所で優勝した琴奨菊で話題となり、逸ノ城や豪栄道もタイヤ押しなどをする。ジムで重い器具を使うのとは、違うという。実際に体感してみた。
琴奨菊にうながされ、16キロのケトルベルを持ち上げた。ダンベルの要領とは違う。大関いわく「力じゃない。腕で上げたらダメ。遠心力を使うの」。体を軸に、腕を股の下から振り子を使って振り上げる。「簡単かも」とゆるんだ顔は、15回を過ぎてゆがんだ。左右で各20回。翌日は腕よりも腰や背中が痛んだ。
「良くないね。自分も最初はめっちゃ痛くなった」と大関。では、腕や腹筋が痛んだ方が良かったか。「いや、逆に痛くならないの。体幹を使えていたら」。
琴奨菊は今、32キロで振り子上げをし、50キロをジャークで持ち上げる。軸を使えているからこなせる。50キロを持てるかうながされたが、取っ手が太すぎて、つかむこと自体が難しかった。
場所前は湊部屋でも、160キロのタイヤ押しに挑んだ。逸ノ城はすり足で軽々? 動かす。「自分も少しは…」という安直な思いは飛んだ。全身でぶつかっても、1ミリも動かなかった。
翌日やはり、背中が筋肉痛。体幹が弱いか、使えていない証しか。奥は深い。【今村健人】


