中邑真輔(35)がIWGPインターコンチネンタル王者後藤洋央紀(36)を下し、Bブロックで勝ち点6と浮上してきた。途中欠場の原因となった左肘を攻められながら、逆転の腕ひしぎ逆十字固めでギブアップを奪った。
崖っぷちの、つま先立ちの状況から、中邑はよみがえった。コーナーから落下しながらの首折りに、昇天でマットにたたきつけられた。とどめを刺そうと、後藤が振り上げた右腕に飛びつくと、そのまま逆十字固めに移行。必死に粘る後藤の腕をがっちり抱え込み、王者からタップを奪った。
試合後はマイクを要求した。観客を指さしながら「殿の首、討ち取ったり! イヤァオ!」と絶叫した。王座を奪われ、挑戦を返り討ちされた後藤に、G1の場で雪辱。欠場の原因となった左肘負傷が完全に癒えない状況で、中邑は勝ち方を知っていた。その引き出しの多さが、窮状を救った。
「今日、豪華な副賞をもらっちゃった。大阪であいつは誰に勝ったんだ? それでいてチャンピオンなんだろう」。大会前から、IWGPの2人の王者を念頭に「勝てばベルト挑戦の副賞がついてくる」と公言していた。言葉通り、大阪でIWGPヘビー級王者オカダを下した後藤を、仙台で撃破。事実上、インターコンチネンタル王座への挑戦権を手に入れた。しかし、オカダに勝った後藤に勝ったという、それ以上の“副賞”を、たった1勝で手に入れた。
11年、G1で初優勝した際に、中邑は「一番すごいのは、プロレスなんだよ!」と叫んだ。それから4年。プロレス人気が回復した今だから、新しいファンにプロレスのすごさを見せつける。中邑の逆襲が始まった。【桝田朗】

