プロボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(32=帝拳)が、節目のV10戦でWBA同級スーパー王者ファンカルロス・パヤノ(31=ドミニカ共和国)との王座統一戦を熱望した。2-1の僅差判定勝ちとなった9度目の防衛戦から一夜明け、23日に都内の所属ジムで会見。米国進出にもあらためて強い興味を示した。

 山中は節目のV10戦の話題になると、それまで以上に力を込めて言った。「自分の思いとしては海外に行きたい。統一戦とか大きい試合を海外でやりたい」。前夜の防衛戦直後、帝拳ジム本田会長が交渉する意向を示したWBA同級スーパー王者パヤノについては「他のバンタム級の王者の中でも一番のターゲット。熱い試合が出来ると思う」と対戦を熱望した。

 パヤノは17戦全勝(8KO)のキャリアを持ち、ラフファイトも辞さない攻撃的なサウスポーだ。前夜、山中が退けたモレノ(パナマ)に6回負傷判定で勝ち、昨年9月に王座を獲得。今年8月には初防衛に成功している。王座統一戦は両団体の意向、王者同士の防衛戦のスケジュールなどが影響するため、難しい交渉が予想される。だが、本田会長も「パヤノは可能性がある」と話すなど、陣営も実現を目指してバックアップしていく構えだ。

 ジャッジが3者ともに2ポイント差とする前WBA同級スーパー王者モレノとの苦しいV9戦を乗り越えたことで、山中はさらなる成長にも手応えをつかんだ。「強さを見せられた試合ではなかったが、(KO勝ちした)前回の試合より充実感はある。8回まで負けていたのも初めてだし、必ず次に生きる」と力強く前を見据えた。

 会見の最後には「今回の試合で評価が多少落ちたかもしれないが、評価は1試合ごとに変わるもの。自分自身の目標はしっかり持っている」と自ら切り出した。苦しい試合で得た経験を糧に、さらなるビッグマッチに備えていく。【奥山将志】