Aブロック第6戦で、今大会を最後にG1卒業を宣言している永田裕志(49)が、健闘むなしく6連敗となった。

 永田は、新日本の武闘派、石井智宏と壮絶な打撃戦を展開した。エルボー合戦から、石井の逆水平チョップに対し、永田はハイキックを相手の胸板、背中に容赦なくたたき込んだ。白目式腕固めから、試合中盤にリズムをつかみ、バックドロップ、垂直落下式ブレーンバスターでカウント2・8まで追い詰めた。

 しかし、最後は石井のスライディング・ラリアット、垂直落下式ブレーンバスターに沈んだ。G1最後の大会の花道を優勝で飾るつもりが、いまだ1勝も挙がられない。

 それでも、1人1人との戦いに、永田はその存在の爪痕を刻み込んでいる。「石井は強い。小よく大を制すは強いものの証。まだまだ、これから」と永田は、自分に言い聞かせるようにつぶやいた。