ボクシングの元世界3階級制覇王者の亀田興毅(31=協栄)が、5月5日に東京・後楽園ホールで1日限りで現役復帰し、臨む引退試合を放送するインターネット放送局AbemaTVは4日、日本ボクシングコミッション(JBC)が対戦相手の元WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム氏(40=タイ)の選手ライセンスを交付しない方針を明らかにしたことを受けて、公式、非公式を問わず試合を開催し、放送する方針を明らかにした。

 亀田氏は引退試合について、引退当時のバンタム級(上限53・5キロ)でボクシング経験者と戦うこと、JBCにボクサーライセンスを再申請し、JBCルールのもと公式の試合として行う考えを明らかにしていた。ただ、JBCがポンサクレック氏にライセンスを交付しない方針を固めたことで、JBCルールのもとで公式戦としてポンサクレック戦を行うことは事実上、不可能となった。

 AbemaTVは「再交付がなされないことに関してはまことに残念」とした上で、以下の方針を発表した。

 (1)亀田興毅VSポンサクレック・ウォンジョンカムの試合は公式・非公式試合にかかわらず、いずれにせよ決行する方針

 (2)亀田興毅VSポンサクレック・ウォンジョンカムの対戦カード以外の対戦に関しては、通常規定にのっとりJBC認可の公式興行として主催を希望

 (3)上記双方の模様をAbemaTVにて生中継する

 その上で「亀田興毅氏VSポンサクレック・ウォンジョンカム氏の『現役時代以上の真摯(しんし)なボクシングの試合』を執り行いたい、楽しみにお待ち頂いているお客様や視聴者の皆様に期待通り、それ以上の内容をお届けしたい、同試合を元に、ボクシングの発展やさらなる魅力の向上につとめたいという強い思いを、AbemaTVスタッフ一同、持っております。形式は変われど、真摯(しんし)な試合を行い、その模様を全国の皆様にお届けしたいという方針は変わりません」とコメントした。