ボクシング東洋太平洋フライ級4位粉川拓也(34=角海老宝石)が、移籍2戦目でタイトルに挑戦する。23日に東京・後楽園ホールで、V2戦の同級王者ジェイアール・ラクイネル(22=フィリピン)に挑む。22日は都内で前日計量があり、粉川は50・7キロ、ラクイネルはリミットの50・8キロでクリアした。

粉川は昨年に心機一転してジムを移籍した。初戦の5月は2-1の判定と辛勝も、2戦目でチャンスをつかんだ。「チャンスをもらえて感謝しかない。モチベーションはすごく上がった」と気合が入った。

長年とび職など建設現場で働いていたが、ジムの紹介で倉庫の事務員に転職した。「練習時間も体力的にも違う。強くなれる環境になった。強くなったことを証明したい」と恩返しを期す。

東洋太平洋は10年にスーパーフライ級王座を獲得し、日本フライ級は2度王座に就き、3本目のベルトがかかる。「今までは負けちゃいけないと安全運転だった。守りには行かず、ガンガン前に出る。失うものはない」と意気込む。

10、14年と2度世界挑戦したが、3度目の挑戦もまだあきらめていない。「この試合で上に上がるか、下がるかが決まる。何が何でも勝たないと。12回を動き尽くして、1ポイント差でもいいから勝つ」と必勝を期した。