元世界2階級制覇王者の粟生隆寛(36=帝拳)が4月6日36歳の誕生日に自らのインスタライブで引退を表明した。

粟生はあふれる涙を拭いながら「36歳になりましたし、ひと区切りつけるのもいいタイミング」「引退するという発表です」と明言。コロナウイルス拡散の影響もあり、「こういうご時世なので、ジムは自粛してますし、開いていたとしても、記者さんも来られないと思う」とインスタライブ会見にした経緯を明かした。

粟生は「期待してくれていた人に申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪し、今後については、「帝拳に協力できることがあれば…ボクシング界にも。チャンピオン育てる…そうですね」と後輩育成に意欲を示した。

習志野高校時代に、史上初の「高校6冠」を達成して、名門帝拳ジムに入門。03年9月にプロデビューすると、07年3月に日本フェザー級王座を獲得。08年10月にWBC同級王者ラリオスからダウン奪うも判定負け。09年3月に再挑戦で王座獲得も同年7月の初防衛戦でロハスに判定負けして王座陥落。10年11月にWBCスーパーフェザー級王者タイベルトを下し、世界2階級制覇を達成した。世界王座陥落後、最近は試合数が減っていた。