試合直前の「大麻騒動」に王者のウエートオーバー。大混乱で今日24日にゴングを迎える元世界4階級制覇王者・井岡一翔(34=志成)とWBA世界スーパーフライ級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)の一戦。ドローに終わった昨年大みそか以来のダイレクトリマッチ(直接の再戦)となるが、その戦いに成功してベルトを奪い返したWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(31=BMB)が、井岡の勝利を読み解いた。

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試合、しかも世界戦直前にこれほどのゴタゴタは珍しいとしか言えない。22日に大阪市内での強化トレーニングを打ち上げた寺地も「残念です。自分だったら、精神的に(平常心を)保つのは難しい」と選手目線で言い、その上で戦いを想定した。結論は「井岡の判定勝ち」だった。

まず、井岡が自身のベルトを返上してまでも、フランコとのダイレクトリマッチにこだわった心情を理解した。

「引き分けですから。自分も持っているベルトを返上してでも再戦にこだわると思う。もやもやしたままでは次に進めない」

ダイレクトリマッチでリベンジに成功した寺地は、負けての再戦だった。21年9月、矢吹正道(緑)とのV9戦で10回TKO負け。初黒星を喫し、元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高氏の連続防衛13回超えの夢が消滅した。

「またやろうと決めてから時間はなかったんですけどね。負けた試合を分析して(トレーナーの)加藤さんと戦略を練った。その結果が今までのスタイルを変えて、距離を詰めて打ち合いでいこうと。負けたらもう終わりと覚悟を決めたのもあるし、スパーリングでいい感じ。絶対に勝てる自信の方が大きかった」

その結果が約半年後、22年3月の再戦で想定を覆すインファイトで矢吹に3回KO勝ちと鮮やかによみがえった。

「井岡さんは修正能力が高い。前回あかんかったところを徹底的につぶしてくると思う。井岡さんはとにかく冷静で、頭がいい印象。何より世界戦のキャリアが豊富で戦い方がうまい。しっかり仕上げてくると思う。KOは難しいかもしれないけど、きっちり判定で勝つと思います」

ただ、「普通」では迎えられない戦いとなった。選手目線で寺地は「命を削り合うのがボクシング。残念です」と重ねて言った。【実藤健一】