朝倉海(30)が、フアン・アーチュレッタ(36)に2回TKO勝ちし、RIZINバンタム級王座に返り咲いた。アーチュレッタが前日計量をクリアできずに王座を剥奪され、朝倉が勝った時だけ王者として認定される一戦に変更。カウンターの膝からパウンドを打ち下ろして見事勝利し、セコンドの兄朝倉未来と固く抱き合った。
朝倉自身が宣言していた通りのKO決着だった。スタンドを中心に互角の打ち合いが続いていたが、一瞬のチャンスを見逃さなかった。2回、パンチを放ちながら飛び込んできたアーチュレッタのボディにカウンターの膝を合わせた。さらに倒れた相手に鉄ついを振り下ろし続けるとレフェリーが試合を止めた。
試合後、興奮しながら未来を抱きしめた朝倉は「僕ら兄弟は世界を取れると思ってます。だから兄貴も来年、チャンピオンベルトを取ってほしいです」と叫んだ。昨年11月のファイトクラブでYA-MANにKO負けした兄について試合前には「兄貴の負けは他の誰が負けるよりも悔しい。お互い良い時、悪い時、支え合ってきたんで。兄貴がうまくいかない時は僕が頑張る番」と話していたが、未来への最高のエールとなった。
このタイトル戦は7月に行われる予定だったが、朝倉の左膝のケガで延期となっていた。当時、アーチュレッタから「逃げた」などと不満を向けられた。だが今回は相手が体重オーバーで王座剥奪。試合開始1時間前の計量でアーチュレッタが68キロを切るという条件で、開催を承諾。「計量オーバーは時に起こることなので」。相手を責めることはせず、自分の戦いに集中して結果を出した。心も体も強さを証明した大みそかだった。【千葉修宏】

