大相撲の二所ノ関一門は5日、春場所(11日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けて大阪・堺市の尾車部屋で連合稽古を行った。

 横綱稀勢の里は不参加で、大関高安(28=田子ノ浦)は22番取ったが、玉鷲、琴奨菊、輝、竜電の平幕4人を相手に10勝12敗と振るわなかった。中でも玉鷲には3勝9敗と大きく負け越し、途中5連敗も喫した。1月の初場所で新入幕の竜電にも連敗する場面があり、一時は2勝3敗となったが、その後3連勝して何とか面目を保った。

 稽古後の高安は「内容は全然良くない。でも内容が悪いからといって、やめられない。番数を取って体力をつけたかった。まだまだ体が仕上がっていない」と、本調子とはいえない状態と認め、課題を感じていた。それでもタイプの異なる4人の関取衆との申し合いに「勉強になりました」と、収穫も感じ取った様子だった。

 見守った尾車親方(元大関琴風)は「しっかり頑張ってもらわないとね」と注文をつけつつも「相手の様子を見ながらやっているから勝敗は関係ない。体もしっかりと大きくなっているし、いいと思う」と、今後の復調を予感していた。