新大関の御嶽海(29=出羽海)が、平幕の玉鷲を寄り切りで下して勝ち越しを決めた。取組後には、今場所初めてリモート取材に対応。これまで対応しなかった理由などを口にした。平幕の高安が唯一の全勝をキープ。御嶽海、新関脇の若隆景、平幕の琴ノ若が1敗で追いかける。
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横綱、大関撃破と好調なベテランを新大関がしっかり止めた。立ち合いで低くぶつかった御嶽海は、玉鷲の突き押しを何発もくらった。それでもひるまず、下からあてがいながらまわしを探った。じりじりと土俵際に追い込まれたが、とっさの反応で左に回避。ようやく前みつに手が届くと、引いて左を差して一気に寄り切った。新大関の勝ち越しに、3年ぶりに有観客開催となった館内から大きな拍手がおくられた。
今場所は取組後は取材に応じずに直帰していたが、この日は違った。初めてオンライン取材に対応。これまで対応してこなかった理由について「集中していた。自分のことをしっかり考えていかないと、リモート(取材)を受けられないと思っていた」と説明。コロナ禍でこの形の取材に応じるかは力士の判断に任せられているが、御嶽海はこれまで勝っても負けても取材に応じていた。新大関としての重圧を感じているようでもあった。
勝ち越しを決めたが当然、満足していない。「あと2つ勝たないと大関の勝ち越しではない」と“大関の勝ち越し”と言われる2桁白星を意識。横綱照ノ富士が途中休場し、出場している力士では番付最上位となっている。「そこは特に考えていない」と話すなど、自分のことだけに集中できている。
1敗を守り、全勝の高安を追いかける。06年夏場所の白鵬以来となる新大関優勝に向けて「本当に踏ん張ってついていきたい。まずは自分の相撲を取っていきたい」。新大関の真価が問われる残り6日間。取材の最後、今後のリモート取材の対応予定を問われると「気分で来たいと思います」と、ある種奔放な“御嶽海節”で締めた。
【佐々木隆史】

