ちょうど2年前は、次期横綱候補と期待され大関を務めていた男が、捲土(けんど)重来を期して幕内に戻ってきた。日本相撲協会は1日、大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、東十両筆頭だった3月の春場所で13勝2敗の成績を収めた朝乃山(29=高砂)は、東前頭14枚目に番付を上げ、21年九州場所以来、1年半ぶりの幕内復帰を果たした。

ただ、この時は幕内の番付に名を連ねていたものの、出場停止期間中で相撲は取っていない。幕内力士として土俵に上がるのは、大関時代だった同年5月の夏場所11日目以来、丸2年ぶりとなる。幕内下位から白星を重ねれば、混戦模様が続く優勝争いに加わる可能性もある。

朝乃山は、日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス感染対策ガイドライン違反が、大関6場所目の21年夏場所中に発覚。翌7月の名古屋場所から6場所出場停止処分を受けた。その間、番付は大関→関脇→西前頭10枚目→東十両4枚目→西幕下2枚目→同42枚目→西三段目22枚目と急降下した。

土俵復帰した22年名古屋場所は、しこ名の「朝乃山英樹」の、下の部分を「朝乃山広暉(ひろき)」と本名に変え心機一転で再起の土俵に上がり、危なげなく7戦全勝で優勝。幕下は、5戦全勝から6番相撲でともに敗れたため6勝1敗だったが、2場所で通過し今年1月の初場所で関取復帰となる再十両を果たした。その場所は14勝1敗で優勝、そして先場所の13勝で今場所の再入幕を決めた。

まずは三役復帰を果たすためにも、今場所は勝ち越しはもちろん、2ケタ勝利が期待される。同じ東前頭14枚目だった春場所の金峰山は、11勝4敗で番付を9枚上げ、今場所は同5枚目まで飛躍している。昨今の幕内優勝争いを考えれば、2ケタ勝利を早めにクリアすれば、上位との対戦も見込まれる。番付発表までの稽古でも順調に調整を進めており「帰ってきた横綱候補」の土俵が注目される。