SKE48矢作有紀奈(23)が10日、名古屋のSKE48劇場で卒業公演に出演した。「青春ガールズ」には、矢作ら8期生12人を含む16人が出演。16年11月にお披露目された多くの仲間に見送られながら、最後のステージに立った。

同期の最年長ながら、ぽんこつキャラだった矢作は、卒業公演にもかかわらず同期からいじられまくった。矢作と埼玉県出身という共通点がある大芝りんか(17)から「私は矢作と違ってぽんこつではないですが…。ね、ぽんこつ?」と呼びかけられると、矢作は「ぽんこつという自覚はないで~す」とかわいく反論。石黒友月(15)からは、「いつも『おまんじゅう』と呼んでます」と、丸顔をいじられた。

矢作は関東の大学の歯学科に通う「リケジョ」。学校を休学してアイドル活動に専念した昨年は当時研究生ながら、「意外にマンゴー」で同期一番乗りのSKE48選抜入りを果たした。

一方で、復学した今年は、名古屋でのアイドル活動との両立が困難になり、公演出演が減ったことから「レアキャラ」と呼ばれていた。井上瑠夏(17)は「やっぱりぽんこつで、今日も『矢作、大丈夫?』って言われてたり、リハから泣いてたり…。でも、自然にみんなが集まっていて、愛されているなって思いました」と、矢作の人柄がにじみ出た公演前の様子を明かした。その上で「有紀奈ちゃんは自分の夢に向かうんですけど、私たちは有紀奈ちゃんに届くように活動を頑張りたい」と約束した。

同じリケジョの佐藤佳穂(20)からは、「私のこと、最初どう思ってた?」と直球の質問をぶつけられた。矢作は「白衣(のキャラ)がかぶってるなと。あと、笑みの裏に何か秘めてそうと思った」と、こちらもストレートに返答。さらに、「逆にかほほ(佐藤)から『強そう』って言われた。『でも弱かった』って言われた」と笑って振り返った。

当初はキャラかぶりで、ライバル視していた時期もあったが、学業との両立という同じ悩みを共有していることから、お互い一番の理解者になったという。佐藤からは「矢作から『もうつらい。やめたい』って相談された時、それがいやで、『一緒にやめる?』とか、適当なことしか言ってあげられなくてごめんね。(卒業を)撤回するなら今だよ」と、泣きながら最後のおねだりをされた。しかし、矢作が首を縦に振ることはなかった。

最後のスピーチで矢作は、「学業優先で、(アイドルを)片手間にやっていたわけではく、休学したことでも分かるように、真剣にSKEと向き合ってきました」と真剣な目で訴えた。現在は大学3年生で、今後は歯科医の道に専念する。「絶対に矢作のこと、忘れないで下さい。みんなの中で消えちゃうのが一番怖いので、永遠に1推しでお願いします」。ファンに最後のお願いをすると、初選抜入りした「意外にマンゴー」をセンターで歌い、2年間のアイドル人生に別れを告げた。