90年代にハリウッドを激震させたスキャンダルといえば、ハリウッドスターをはじめとする著名人を相手に高級コールガールを斡旋していた「ハリウッド・マダム」ことハイジ・フライスが逮捕されたこと。1993年に脱税容疑などの罪で逮捕されるまで、フライスは約400人の売春婦をVIPに斡旋して大金を稼いでいたことが明るみになりました。当時の顧客には、HIVを公表したチャーリー・シーンはじめ、ジャック・ニコルソン、ミック・ジャガーらセレブリティにスポーツ選手、政治家、エンタメ業界の重鎮らもいたと言われていました。しかし、逮捕後の裁判では顧客リストの存在が公にされることはなく、完全に闇に葬られてきました。そして23年の時を経た今、「ブラック・ブック」と呼ばれるグッチの赤い手帳に書かれた顧客リストが明るみになろうとしています。

 芸能情報サイトRadar Onlineがこのほど、ブラック・ブックを入手したとして、リストに名前が載る大物の一部を実名で報じました。今回名前があがった面々は以下の方々。ジョージ・ルーカス監督、ジョニー・デップ、プレイボーイ誌創設者のヒュー・ヘフナー氏、ショーン・ペン、ニコラス・ケイジ、英歌手ビリー・アイドル、元妻殺害容疑の被疑者となった元NFLスターO・J・シンプソンの弁護士ロバート・シャピロ氏ら。今回名前があがった人物のほとんどがこれまで売春やハリウッド・マダムとの関係はまったく疑われていなかっただけに、早くもハリウッドに激震が走っています。

 ハリウッドを震かんさせるであろう28ページに及ぶ手帳の中身を見たという情報筋は、「ショッキングなんてものじゃない。この顧客名簿に記載された内容が全て公になれば、かなりのセンセーショナルになることは間違いない。多くのスターはキャリアを失うことになるだろう」とコメントしています。その言葉通り、中身には例えばペンとケイジはコールガール10人とパーティー三昧だったことやシーンが18歳の少女と関係があったことなどが書かれているほか、顧客の性癖なども具体的に記されているとのこと。

 現時点でこのブラック・ブックが本物かどうかは定かではありませんが、過去に元妻のデニス・リチャーズへのDV疑惑の裁判で、少なくとも27回にわたって売春婦と関係を持ったことを認めていたシーンに関する内容もあることから、信憑性があるとの見方もあるようです。しかし、このブラック・ブックを巡っては実は昨年、ネットオークションで競売にかけられる騒動が起きています。フライス本人は自分が出品したものではなく、誰かが勝手にやったと主張し、後にリストから削除されて再びその存在は封印されました。そんないわくつきのものですが、今回報じたRadar Onlineの入手先や23年たった今になって公表された意図などは分かっていません。

 もしもこれが本物で、手帳の中身全てが公になった時、そこにはどんな爆弾が隠されているのでしょうか。フライスはかつてのインタビューで、「私が相手にしているのは世界一の金持ちたち。ブラックジャックで1回に300万ドルを賭けて、5回は遊べちゃうような人たちよ」と語っていました。そんな超大物たちは、今頃ブラック・ブックが再び世に出てくることにおびえているのかもしれません。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)