篠原涼子(44)西島秀俊(46)が、「人魚の眠る家」(来年11月公開)で、映画初共演することが17日、分かった。作家東野圭吾氏(59)の同名小説が原作で、堤幸彦監督(62)がメガホンを取り来年1月にクランクインする。

 2人は夫婦役。幼い娘がプールでおぼれ脳死宣告を受け、生と死の選択を迫られる物語。

 主演の篠原は、狂気にも見える行動で娘を守ろうとする母薫子を演じる。9歳と5歳、2人の男児の母とあって、薫子の苦悩に思いを重ねる。「原作を読んだ時から、同世代の子どもを持つ親として自分だったらどう向き合うのか? なかなか答えの出ないテーマの作品だと、ずっと心の中に残っていました。そんな作品に向き合えるのは運命かもしれません。映画の中で答えを見つけたいと思います」とコメントした。

 妻の姿を見て苦悩する夫和昌を演じる西島は、昨年父親になったばかり。「愛する子供の命の選択を迫られるという東野圭吾さんの意欲的な作品。深い人間ドラマに真正面からぶつかっていきたい」と話した。

 夫婦や家族といったテーマ以外に、臓器提供や、先端技術を使った延命措置などの要素が織り込まれたヒューマンミステリー。堤監督は「難易度の高い内容ですが、どの夫婦にも親子にも突きつけられる究極の問題であり、だからこそ挑戦すべき作品」と、篠原と西島のタッグに期待を寄せている。

 原作は、東野氏の作家デビュー30周年を記念して書かれ、15年に幻冬舎から発売、発売から1カ月で27万部を突破した話題作。