篠原涼子(45)主演の映画「人魚の眠る家」(東野圭吾原作、堤幸彦監督)の公開舞台あいさつが17日、都内で行われた。

事故で脳死状態となってしまった愛娘をめぐるミステリー。「30年近い芸能生活で、こんな思いになったのは初めて」と強い意気込みで臨んだ篠原は「試写で見て、私自身開始5分でドバーッと涙が噴き出しました」と感慨無量の様子だった。

一方で、共演の西島秀俊(47)が「篠原さんは撮影中はとっても元気で、元気でないときがなかった。それにすぐ吹き出すんです」と作品の内容とは正反対の篠原の天然ぶりを明かした。

この日の篠原の衣装は銀のスパンコールに包まれた人魚のようなロングドレス。「そういえば、人魚になるのは娘なのに母親役の私がなんで人魚になっているんだろう。なんか出しゃばっている感じでまずいかなあ」と西島の顔色をうかがうひと幕も。主演女優の思わぬ発言に西島が思わず苦笑すると、あわてて「いや、この衣装を私のために作ってくださった人の気持ちを考えると、すごくうれしいのは確かで…」と付け加えるなど、舞台上でも満点の天然ぶりを披露した。

サプライズゲストとして子役の稲垣来泉(7)と斎藤汰鷹(8)が登壇すると、今度は撮影中の和気あいあいを思い出したのか、今度は大粒の涙。隣に立つ坂口健太郎(27)があわててハンカチを差し出す場面もあり、劇中以上に感情の起伏をみせた。

また、両親と姉を完成披露試写会に招待したという川栄李奈(23)は「姉も泣きましたが、それ以上に母の号泣がすごくて、姉はちょっと引いてしまったようで」と明かした。

この作品の配給元の松竹で育った松坂慶子(66)は「10代のころから松竹にお世話になりましたが、今回はおばあちゃん役のデビュー作もお世話になって」と笑わせた。