長嶋一茂(52)が、明日5日放送のTBS系「新春!炎の体育会TV」(午後5時半)と日本テレビ系「訳あって…東京に住むのヤメました」(午後7時)に出演する。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで、昨年再ブレーク。テレビで引っ張りだこが続いている。このほど取材に応じ、50歳を前に目覚めた忖度(そんたく)しない生き方を語った。

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正月早々、一茂は同日に番組2本に出演する。多忙な日々が続く中、今年の抱負を聞くと「日々燃焼」と即答した。

「もし北朝鮮からミサイルが飛んできたら、どうなるか分からないし、今日と次の日しか考えてない。目標とか将来設計、夢とか全部かなえたというか、もうないので。いつ神様から人生の幕を閉じられてもいいように、日々やるだけ。そういう感覚で、何年もやっています」

昨年はバラエティーで見かけない日はないほど、再ブレークした。「オレより忙しい人はたくさんいるから」と前置きして「やっぱり、忙しくさせていただいたのは光栄なこと。確かに、子供たちと食事をする時間はめっきり減ったね」と、多忙さを実感している。

忖度(そんたく)なしのコメント力が注目された。レギュラー番組2本、CM2社に出演するなど、好感度が上がっている。「憎まれっ子世にはばかるじゃないけど」と謙遜しながらも「我々もマスコミもきれいな世の中を作り過ぎ。番組も毒を吐いているのに、カットしたりさ」と指摘。さらに「悪もないとダメ。最近、必要悪の使命感が勝手に芽生えているよ。みんないい人だったら気が狂っちゃう。いい人もフィーチャーされないし。清濁併せのむ。世の中を濁だらけにしたい感覚です」と話す。

ネット炎上も恐れていない。「匿名の人が多いネットの誹謗(ひぼう)中傷は、一切気にしない。見たこともない。自分が思ったことをしゃべればいいんです」。

50歳手前になった5、6年前に、仕事への向き合い方が変わった。

「これでいいのかなって。やっぱり、タレントとして好感度とか世間体とか気にするじゃない。そういうものを気にせず嫌われる方の人生にいったら、どうなのかなって。敵を作ることを恐れなければ、そっちの方が人生すごく楽だよ」。

明日5日放送の「訳あって-」は、ハワイ通の一茂が関ジャニ∞丸山隆平(35)をハワイで楽しませる企画だ。「丸山君をコーディネートして楽しませるのは表向きで、オレが楽しみたいと」。そんな裏表のない率直な言動が、視聴者を引きつけている。【近藤由美子】

 

○…TBS系「新春!炎の体育会」の企画で一茂は、極真空手の公式大会「全関東空手道選手権大会」に出場した。空手歴は約20年。幼いころ、母親に反対され入門を断念したが、プロ野球引退後に入門し、現在は黒帯だ。入門の経緯を「野球で完全燃焼したわけではないから、どこか不完全燃焼でそのパワーを何にぶつけようと考えるよね。ずっと体を動かしてきた人間だから」と説明する。

日テレ系「訳あって-」企画の舞台、ハワイにハマったのは3歳。「昔はだいたいおふくろと2人で行ったね」。ハワイに一軒家を持ち、昨年は多忙な合間を縫い6回滞在した。「いつか住みたいというのはあります。東京でしか、オレみたいな人間はお金を稼げないから、半年ハワイ、半年東京と両方がいいな」と、移住プランも温めている。

 

<長嶋一茂の芸能活動>

一茂は96年現役引退後、スポーツキャスターとして活躍。俳優としても活躍し、00年NHK連続テレビ小説「オードリー」出演。映画は02年「ミスター・ルーキー」に初主演。05年映画「男たちの大和/YAMATO」などにも出演。08年宮崎駿アニメ「崖の上のポニョ」で主人公の父親の声を務めた。08年「ポストマン」15年「ハッピーランディング」など映画製作にも携わる。現在はタレントやコメンテーター業中心で、レギュラーはテレビ朝日系「モーニングショー」(月~金曜午前8時)「ザワつく!一茂良純時々ちさ子の会」(水曜深夜0時20分)の2本。CMは「アフラック」「富士フイルム」の2本に出演している。