8月11日放送のNHK大河ドラマ「いだてん」が、関東地区の平均視聴率5・9%(ビデオリサーチ調べ)と、それまで同作が持っていた6・7%という大河史上ワースト記録を更新してしまいました。

原因はお盆休みで、3連休の真ん中でもあったことから、大河ファンが帰省したり、旅行に出かけたりした影響も1つあるかと思われます。

ただ、そんな同じ条件の中でも裏番組であるテレビ朝日系「ポツンと一軒家」は、前の週の8月4日の平均視聴率17・8%から11日には19・4%と1・6ポイント伸ばしています。視聴者の年齢層がほぼ同じこともありますし、単純にお盆のせいだけではないようです。他にも健闘した番組を探すとTBS系ドラマ系「消えた天才」が8・7%と、前の週の「坂上&指原のつぶれない店SP」の6・2%から2・5ポイントもアップしていました。「いだてん」の数字はこの2つの裏番組の影響があったのかもしれません。

「いだてん」の最近の内容は登場する日本選手が五輪でメダルを獲得するなど、前半と比べ、とても明るい雰囲気です。阿部サダヲのキャラもパワフルで楽しい設定。1度離れた視聴者はなかなか戻ってこないものですが、前半で離れた視聴者は1度、見てみると、前半との雰囲気の違いをはっきりと感じることができるかと思います。

22日には新たな出演者として徳井義実、浅野忠信、安藤サクラの3人を発表しましたが、NHKにとっては離れた視聴者をいかに呼び戻すか、そのきっかけをどう作るかが鍵。PRも含めて腕の見せどころかと思います。【中野由喜】