合成麻薬MDMAを所持したとして警視庁組織犯罪対策5課に逮捕された女優沢尻エリカ容疑者(33)が、MDMA以外に大麻やLSD、コカインなど複数の種類の違法薬物使用を供述していることが18日、捜査関係者への取材で分かった。

「10年以上前から違法薬物を使用していた」とも供述しており、重度の薬物中毒の可能性が高まってきた。一方で、「大変申し訳ない」と謝罪の言葉も口にしているという。

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捜査関係者などによると、沢尻容疑者は「MDMAは数週間前にイベント会場でもらった。これまでに大麻やLSD、コカインも使った」などと供述しているという。使用時期についても「10年以上前から違法薬物を使用していた」と説明している。組対5課は長期間、常習的に多様な薬物を使用していたとみており、押収した携帯電話を解析するなど入手ルートなどを詳しく調べる。

沢尻容疑者は15日夜、東京・渋谷のクラブに行った。約1カ月前にMDMAとは別の薬物使用に関する情報提供から捜査を進めていた同課は16日朝、東京都目黒区の自宅に帰宅したとほぼ同時に家宅捜索し、隠すようにアクセサリーケースの中に置かれていた、小さなポリ袋入りカプセルを2錠、発見した。鑑定でMDMAと判明した。家宅捜索の際、沢尻容疑者が自ら「ここにMDMAがあります」と、捜査員に申し出たという。薬物使用については、逮捕後の尿による簡易鑑定では「陰性」となったが、本鑑定を進め調べているという。

一方で、「これまでに有名人が薬物事件で逮捕されるたびに私も危ないんじゃないかと注意していた」とも供述。「家族と仕事関係者に迷惑をかけ大変申し訳ない」と謝罪の言葉も口にしているという。

沢尻容疑者は12年、一部で大麻使用疑惑を報じられたことがあった。薬物に詳しい専門家は「大麻は『ゲートウェイドラッグ』とよばれ、より刺激の強い薬物を求めるようになる。それがエスカレートしていくと“薬物ジャンキー”となっていく。沢尻容疑者もそのようにハマっていった可能性が高い」と指摘。今後の治療などについては、「使用期間はあまり関係ない。薬物依存に特効薬はないので、一生、向き合っていくしかない」とした。