俳優向井理(38)主演のフジテレビ系連続ドラマ「10の秘密」(火曜午後9時)の第7話が25日、放送される。

白河圭太(向井)は14歳の娘・瞳(山田杏奈)と2人で暮らす建築確認検査員。9年前、弁護士で上昇志向の強い元妻・仙台由貴子(仲間由紀恵)が家を出て行って以来、シングルファーザーとして奮闘しながら娘と良好な関係を築いてきた。だが、その娘が誘拐されたことから事件が始まる。誘拐事件を仕掛けたのは、瞳の実の母親である由貴子だった。そして、その事件は10年前の火事にまでさかのぼる。

帝東建設の経営戦略室の室長、宇都宮竜二を演じる渡部篤郎(51)は「正直、まだ役をつかみきれていません。竜二がただの悪いやつか、相当の悪か、どんな悪なのか。こういうのがオリジナル脚本の良さですし、新たな経験だと思って楽しみながらやっています。この作品は、帝東建設の偽装建築と10年前に起きた火事という2本軸でストーリーが進んでいますが、この2つの事件がどういう風につながるのか、まだ分かっていません。脚本はまだ最終回までありませんし、それは僕たちも秘密にされています。でもきっと、社長の長沼(佐野史郎)への反撃を狙っている竜二だけは、その秘密の答えを知っているんでしょう(笑い)」と話している。

共演の向井については「向井理さんは圭太を魅力的に演じていると思います。おそらく演じ方を何通りも持っている人だと思うんです。その中で、頼りなかったり、優柔不断だったりする“完璧でない”人間の様子をうまく見せていますから感心します。“普通の人間”っぽい感じですよね。俳優は、どうしてもきちんと答えを出しながらきれいに見せようとするものなんです。向井さんは、そういうやり方をしていません。それはセンスなんじゃないかと思います」。

仲間については「キャリアがある人ですし、任せておけば安心ですよね。脚本以上に魅力を出せる人ですから。仲間さんの経験値があるからではないでしょうか」と話している。

第7話では、圭太(向井)から、自分を誘拐した犯人の正体が母・由貴子(仲間)だと聞かされ、瞳(山田)は、にわかには信じられない。さらに追い打ちをかけるように、由貴子から「もう用はない」と言われ、激しいショックを受ける。目の前で瞳を傷つけられ、由貴子への怒りがおさまらない圭太は、奪った金を警察に見せて由貴子の罪を公にしようとするが、隠していたはずの3億円は、こつぜんと姿を消していた。

由貴子に金を奪い返されたと考えた圭太は、帝東建設の宇都宮(渡部)に接触。帝東建設の不正を露呈させ、社長の長沼(佐野)の失脚を狙う竜二に手を貸すそぶりを見せ、由貴子の居場所を聞き出す。しかし、たどり着いた隠れ家で、圭太は背後から何者かに襲われる。

その頃、10年前に火事が起きた別荘の建設プロジェクトに、竜二が関わっていたことを突き止めた翼(松村北斗)は、母親との記憶をたどるうちに、あることを思い出す。そして、母親が残した1枚のメモを見つけ出すと、そこには犯人と思われる痕跡があった。

翼から話を聞いた圭太は、10年前の真実を突き止め、さらに由貴子を捕まえるためにも、竜二に迫る。すると、竜二は由貴子も知らない、ある秘密を打ち明ける。