サザンオールスターズ桑田佳祐(64)が4日、レギュラーパーソナリティーを務めるTOKYO FM「桑田佳祐のやさしい夜遊び」(土曜午後11時)で、コロナウイルス肺炎のため亡くなったザ・ドリフターズ志村けんさん(享年70)を追悼した。

 

桑田は冒頭で「コロナウイルスの影響も日に日に拡大しておりまして、今週は志村けんさんのご訃報もございました」と前置き。リスナーからの志村さん訃報を悲しむ投稿を紹介した桑田は、サザンの78年のデビュー曲「勝手にシンドバッド」のタイトルが、志村さんが「8時だョ!全員集合」で披露した、振り付けをごちゃまぜにするコントネタからインスパイアされたことを告白した。「サザンのデビュー曲は『勝手にシンドバッド』って言うんですけど、デビューしてしばらくだまってたんですけど。沢田研二さんの『勝手にしやがれ』とピンクレディーさんの『渚のシンドバッド』をくっつけた。いかにも僕のオリジナルみたいんなんですけど、このフレーズ違うんですよ。2、3年、だまってたんですけど、しらばっくれてたんですけど、志村けんさん(のネタ)なんですよ。『8時だョ!全員集合』の中で『勝手にシンドバッド!』って言っていたのを、たまたまなにげなく見てまして。面白いなと思って。(曲が)できたときに志村けんさんが言っていたあれにしちゃおうと。しらばっくれてデビューしちゃったんですよ」と明かした。

 

桑田は「ドリフの皆さんにはかわいがっていただいた。『8時だョ!全員集合』にも出させていただいて、(ネタの)少年少女合唱団という夢のようなあれに出させていただいて」と回想。「このたび残念ながら、憎いコロナなんですけど。勝手にシンドバッドというタイトルのおおもとは、志村けんさんです。パクリのパクリでございます。つつしんで心より、志村けんさんのご冥福をお祈りいたします」。続けて「勝手にシンドバッド」を流すと「志村けんさん、ありがとうございました。あまりに偉大で、我々の青春でした。ポップアイコンでした。愛され続けた志村けんさん。志村けんさんがいなければ我々も表舞台に出てきていないと思います」と感謝した。

 

番組後半にも「亡くなられて本当に残念。テレビで追悼の番組もやってますけど、本当に愛された方なんだなと思いましたよね。私も涙が出ました。志村けんさんのことを思い出すと、心がポッと温かくなる。本当にあの方のおかげでここまで来られました。亡くなられたことが未だに信じられない」と繰り返した桑田。「志村けんさんって、武道館のビートルズ見に行ってるんですよ。音楽マニアだったんです。ビートルズが好きで、写真見たら高校の時、ジョージ・ハリスンのマネしてるんだよね。最後は毛がなかったけどさ(笑い)」。そう明かすと、天国の志村さんに送るように、ビートルズの「Here, There and Everywhere」を生演奏で熱唱。志村さんの話題に多くの時間を割いた桑田は、リスナーにも「いろいろ事態は変わっていきますけど、楽しいことも忘れちゃいけません。マスクしろよ」とメッセージを送り、「希望の轍」をBGMに流しながら番組を終えた。