新型コロナウイルスに感染して重度の肺炎を患い3カ月以上にわたって闘病を続けてきたブロードウェーの舞台で活躍する俳優ニック・コルデロさんが5日、亡くなったことが明らかになった。41歳だった。

コルデロさんの妻アマンダ・クルーツさんがSNSで、天国に旅立ったことを報告した。

ロサンゼルスの病院の集中治療室で人工心肺装置エクモを装着して治療を受けていたコルデロさんは、新型コロナによる合併症のため右脚を切断する手術を受けるなど生死をさまよっていたが、5月12日には意識が回復したとクルーツさんが明かしていた。

ミュージカル「ブロードウェイと銃弾」でトニー賞にノミネートされたこともあるコルデロさんは、亡くなる直前まで左右両方の肺の移植手術を目指していたという。「家族や歌、祈りと愛に囲まれながら今朝静に旅立ちました」とクルーツさんはつづり、闘病中の支援に感謝を述べている。夫妻の間には1歳になったばかりの息子がおり、「あなたのいない人生なんて想像できない」と悲しみのコメントも投稿している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)