「第6回上方落語若手噺家グランプリ決勝戦」が19日、大阪市北区の天満天神繁昌亭で開かれ、優勝、準優勝ともに、6代桂文枝の弟子に決まった。優勝は「扇の的」を演じた桂三四郎(38)、準優勝は「みんな京阪」をかけた桂三実(27)。ともに創作の第一人者、文枝を師匠に持つ2人が、妻、母を相次いで亡くした文枝に吉報を届けた。

6年連続決勝の三四郎は「毎年悔しい思いをしてきた」とあと1歩で涙をのんできた。一門では、19年11月に桂三金さんが急死し、今年は1月下旬に文枝の妻、母が立て続けに亡くなった。師匠に喜びをもたらし「最近は一門で暗いニュースが続いていたので、何とか明るいニュースを届けたかった。三実とワンツーフィニッシュでと言っていたので、結果に結びついてよかった」と喜んだ。

「扇の的」を選んだことには「那須与一の屋島の戦いが2月19日なのでぴったりと思った」と語った。

一方の三実は「予選と同じ演目でしたが、内容を大幅に変えました。でも、1回も試すことなく18日ぶりに落語をした。いちかばちかでしたが、うまくはまってよかった。来年こそは優勝を狙いたい」とさらなる精進を誓った。

選考にあたった上方落語協会の笑福亭仁智会長は「(決勝の)9人ともキレッキレだった。リアルな落語を見せてもらった」と評していた。