米マイクロソフトの共同創設者で慈善活動家のビル・ゲイツ氏(65)と妻のメリンダさん(56)が3日に離婚を発表したことを受け、推定1300億ドル(14兆3000億円)と言われる資産の分割方法に注目が集まる中、米ピープル誌が夫妻は婚前契約を結んでいなかったと報じた。

同誌はメリンダさんがワシントン州の裁判所に離婚を申請したと伝えており、入手した書類には「取り返しのつかないほど関係は壊れている」と離婚の理由が書かれていたという。

また、書類には婚前契約は結んでいないものの、離婚の際の財産分与など同意事項を取り決める別離契約書を作成しており、それに基づいて資産を分割することが明記されている。だが、具体的な分割方法や金額については明かされていないという。メリンダさんは配偶者扶養手当は求めていないという。

芸能情報サイトTMZは、夫妻は来年4月22日に離婚調停を行うよう裁判所に求めているというが、調停を行うことなく離婚の合意に達することはほぼ確実だと伝えている。また、夫妻はワシントン州シアトル郊外のワシントン湖畔にある東京ドーム3000個分と言われる広大な土地に建つ推定1億3000万ドルの自宅をはじめ、カリフォルニア州やモンタナ州、フロリダ州などにも複数の不動産を所有しているとロサンゼルス・タイムズ紙は伝えており、それらの行方にも注目が集まっている。

夫妻はツイッターで27年間の結婚生活に終止符を打つことを連名で発表し、共同で立ち上げたビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は今後も共に関わっていくものの「人生の次の段階において夫婦としては共に成長できるとは考えられなくなった」と離婚理由を明かしていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)