美川憲一(76)が23日、東京・代々木公園で開催された、アジア最大級のLGBTQのイベント「東京レインボープライド」に初参加した。

ステージに立つと、ヘッドライナー(大トリ)を務め「さそり座の女」など5曲を披露。冒頭からステージ間際まで鈴なりになった観客に向かって「よく来てくれたわね。呼んでくれて、うれしかったわ」と呼びかけた。

東京レインボープライドは、LGBTQをはじめとした性的少数者の存在を社会に広め、全ての人がより自分らしく誇りを持って前向きに生きていく社会の実現を目指し、12年から代々木公園周辺で開催されてきた。イベントへの出演を快諾したという美川は、壇上で改めて趣旨を聞き「まさに、そういう時代ですからね。理解のある、良い時代になったのよ。私たちの子どもの頃は男は男らしく、女は女らしく、という時代だったから」と、感慨深げに語った。

美川は、自身の“おねえキャラ”が確立していった経緯も明かした。

「スランプの時があって、ここで、はい上がらなきゃいけないなという時に、コロッケのものまねの番組に出してもらって…ご本人の登場、あの時、初めてだったのよ」

話の流れの中で「審査員に、おすぎとピーコがいて」と昨今、老老介護や行方不明報道などがあった、おすぎとピーコの名を挙げ「いろいろあるのよ、人生」などと気遣った。審査員の中には、淡谷のり子さんもいたという。

番組中に、コロッケのものまねの印象を聞かれた際は「いい迷惑よ!」と答えたという。「ストレートに言おうと思って言ったら、ばかうけ」(美川)した結果、自身の代表的なCMの1つ「タンスにゴン」(金鳥)の話が舞い込んできたという。美川は「もっと、はじっこ歩きなさいよ」とCMの名ぜりふを実演。その上で「ブームになって、お姉キャラみたいになった。これは商売になると思った。コロッケに『あんた、ちょっと、すごくこれで商売やったらお金、入るわよ』と言ったら『一緒にジョイントやらない?』とスタートした。商売してきたことが自然とキャラになった」と当時を回想し、語った。

美川はトークの中で、自分らしさとは? と聞かれると「信念を持って、自分らしく生きるのが、後悔のない生き方なのよ」と口にした。そして客席に「今の時代、生きるの、大変よね。日本だって、これから先、どうなるか分からない。だから日々、笑顔で楽しく生きていく、自分の精神…それしかない。生活しづらいこと、たくさんあるけど、負けちゃいけない」などと呼びかけた。美川の言葉に、涙する聴衆もいた。

美川は、この日、最後の5曲目「こころに花を」を歌った後「明日から、また力強く、しぶとく生きることよ。お互いに頑張っていきましょう。負けちゃダメよ。負けないで…」と呼びかけ、ステージを後にした。