先月1日で歌手を引退した橋幸夫氏(80)が23日、都内で来月5、6日に「第一回 橋幸夫『書画個展』」(東京・有楽町マルイ コンセプトショップス)を開くことを発表した。テーマは「宙(そら)」。書を10点、絵画20点、他にコースターを販売する。
作品と共に登場した橋氏は「ここにあるのが、ほんの一部の一部」と言いながら、中央の「道」と書いた書や、富士山を描いた絵を紹介した。「先月3日に80歳の誕生日を迎えました。その前の1日に最後のコンサートをやって、芸能界からさよならしました。その前に描きためたものがあるんですが、ちょこちょこと描きました」と話した。
橋氏は昨年、京都芸術大学の書画コースに入学した。「芸能界を引退するに当たって、この道があると思いました。少年の頃から図画が好きで、この道に進むなら勉強しなくちゃいけないと思った。日本画の先生に師事しています。書の方は元々、お世話になっている先生がいてご指導を仰いでいます」と話した。「リモートで、あまり学校に通えてないんですが、私が入って生徒さんが増えたと言われました」と笑った。
描く絵は富士山だけで5、6枚ある。「先生に富士山を描こうと言われました。富士山は日本一で、日本を愛するならということですね。今、熱海に住んでいるんで振り向けば富士山があります(笑い)。絵画は売らないんですが、販売するためのコースターの絵、花を何百枚と描いています」。
所属する夢グループの石田重廣社長(64)は「去年から個展を開こうという話があった。4カ月前に家にうかがったらたくさんの絵があった。昨年、引退に向けて日本中を回っている時に、ファンの方のために絵を描いたらいいんじゃないかと考え付きました」と説明した。
引退してからの生活について、橋氏は「食事はしてます、死なないように」と笑った。「ボイストレーニングなんかはしなくてもよくなったので、ちょっと喉の調子が悪くなっても気が楽です。書画の仕事は仕事としてやります。書というものは書くのに、すごく時間がかかる。急に体力が落ちてるんじゃないかというのもあるので、戦いです。地方公演やテレビに行く時間がなくなったので、夫婦2人ですごす時間が多くなった。ゆっくり遊びに行きたいなとは話してるんですけど」。
石田社長は「書画展は、ずっと続きますよ。フィルムコンサートもあるし、そこで2代目橋幸夫を紹介して、書画も売っていただく」と話すと、橋は「そういう魂胆ですか」と笑った。
個展初日の7月5日は、1960年(昭35)に「潮来笠」で歌手デビューした記念日。「大切にしてきたデビュー日。こういうものはついて回るものなんですね」。これからの肩書について「歌手でなくなって、文化的なことを大切にしたいと思っています。文化人橋幸夫です」と話した。
80歳をすぎてからの新しい挑戦に、橋氏は「自分でもびっくりしている。やっぱり体力があるからだろう。自分は大丈夫だと思ってたけど、人の名前が出てこないこともある。だけど、まだまだ私、これからやりますから“80歳の橋幸夫”を見てください。私が職業を変えた、最初のスタートですから見てください」と話した。



