NHKは11日、本来は認められていないBS番組のネット配信に関する設備費用を23年度予算に盛り込んでいた問題について、当時の会長だった前田晃伸氏の退職金を10%減額することを発表した。

稟議(りんぎ)手続きに関係した正籬聡前副会長ら当時の役員6人も、役員報酬の一部を自主返納する。

この日、東京・渋谷の同局で稲葉延雄会長が会見し、不適切な形で稟議(りんぎ)の承認手続きが進んだことについて「NHKの業務執行やガバナンスに対する、視聴者、国民の皆さまの信頼を損なう事態となる。受信料で事業運営を行うNHKとして適切な業務執行を行う必要があることは言うまでもなく、改めておわび申し上げます」と謝罪した。

前田前会長については「さまざまな改革を推進した功績は大きかった」とする一方、「業務を総理する立場の会長として責任は問われるべきと言わざるを得ません」と説明。役員報酬を自主返納する6人に対しては、同日付で稲葉会長が口頭による厳重注意を行い「全員が深く反省している」と語った。

稲葉会長は「本件に関与した役員の責任の所在に関しては、これらにより明確化できたと受け止めている。今後はこうしたことが二度と起きないように、会長として再発防止を徹底したい」と述べた。