人力車を引く現役車夫で結成した3人組ユニット東京力車(石橋拓也=31、白上一成=29、田井裕一=29)が19日、三波春夫さん(享年77)の眠る東京・堀ノ内の妙法寺で、新曲「握手をしよう~世界の国からこんにちは~」の発売イベントを行った。

発売日のこの日は、1923年(大12)7月19日に新潟県で生まれた三波さんの生誕100年の日。同曲が三波さんの大ヒット曲「世界の国からこんにちは」の一部を使用し、前山田健一(ヒャダイン)によって「握手をしよう」など新たな歌詞とメロディーが付けられた作品であることから、同寺で発売イベントを行った。

「世界の国からこんにちは」は、70年に大阪で開催された万国博覧会のテーマソング。レコード会社8社の競作となり、現テイチクエンタテインメントの三波さんの同曲が群を抜いてヒットした。

同じレコード会社の後輩である東京力車は、これまでも「ニビイロトーキョー~チャンチキおけさ~」「Sole!~おまんた囃子~」と、三波さんのヒット曲をモチーフとした作品を歌ってきた。3部作となる今作が完結編となる。リーダーの石橋は「こんにちは、の部分など、みんなで一緒に歌えるようになっていて、手を振って盛り上がれる作品になっています。三波さんの日本を大切にという気持ち、思いを発信していきたい」と話した。

田井は「海外で戦争が起きている今、三波春夫さんがずっと言っていた平和への思いを受け継いで行きたい。100年の節目の年を自覚して、ライブパフォーマンスを通じて、未来につなげていきたい」。白上は「3部作の完結となるので、感謝の気持ちを込めて、(お墓に)お参りさせていただきました。日本のいいものを継承して頑張ってまいります」と話した。

レコード会社の先輩の川中美幸(67)が、コーラスで応援参加している。三波さんと共演経験もある川中は「(三波)先生は、歌というのは大衆の中から生まれるものと、ずっとおっしゃっていました。裏も表もなく、いつも笑顔で、私も(見習って)自然と笑顔で接するようになりました。東京力車は弟分というより、息子(笑い)。先生の残されたものを歌い継いでいくのなら、保護者として応援したいです」と話した。

三波さんの長女でマネジャーも務めた美夕紀さん(64)も駆けつけた。「三波は平和を願って歌い続けて来ました。東京力車に歌い継いでもらえることは、とてもありがたいです」と話した。

この日は、生誕100年を記念したDVD4枚組「決定版 三波春夫映像集」も発売された。テレビ各局でも特番が組まれるなど、三波春夫さんの歌声が、あらためて響く夏になりそうだ。【笹森文彦】