代表曲の力を思い知らされた。「2023神宮外苑花火大会」(日刊スポーツ新聞社など主催)が12日開催され、神宮球場ではライブステージに4人組エアーバンド、ゴールデンボンバーが出演した。ヒットソング「女々しくて」のパワーがすさまじかった。
2曲歌った後のMCでメンバー紹介を終えると、ボーカル鬼龍院翔(39)が「『女々しくて』は最後にやりますんで。10分後くらいにやりますんで!」と異例の“事前告知”して大爆笑を誘った。ドラム樽美酒研二(42)も「(歌うか)心配だからね! そこまで体力残しておいてください」と呼びかけた。
続く「抱き締めてシュヴァルツ」「令和」で持ち前の身体を張ったパフォーマンスで盛り上げると、全員水着姿に。MCからほぼ10分後、宣言通り「女々しくて」を披露。大歓声を浴びた。
「女々しくて」は09年10月にインディーズでリリースされ、若者を中心にヒット。12年にはオリコン1位を獲得してカラオケ年間ランキングで2位になり、同年から出場したNHK紅白歌合戦で4年連続で歌った、まさに代名詞的なナンバーだ。
ゴールデンボンバーは決して「女々しくて」だけの一発屋ではない。同曲の前にも「元カレ殺ス」などキャッチーな楽曲は多いし、19年4月には元号が変わった直後にいち早く新曲「令和」を先行配信するなど新たな試みは尽きない。ただ、やはり一般的な認知度が高いのはブレークのきっかけともなった「女々しくて」だろう。
神宮外苑花火大会には例年、さまざまな観客が訪れる。この日は花火打ち上げ前のトリを務める大黒摩季(53)をはじめ、他にも複数のアーティストが登場したし、まず単純に花火が好きという来場者もいる。ゴールデンボンバーのステージは前半、もちろん盛り上がってはいたが、客席によっては少し“温度差”があったようにも見えた。
それでも、軽妙なトークとパフォーマンスで心をひきつけ、ラストの「女々しくて」では球場全体を沸かせた。老若男女、観客ほぼ全員がリズムに合わせて手を挙げ、一体となっていた。“事前告知”も含めてセットリストの構成のうまさ、そして何より楽曲の力を感じさせた。
本番後、歌広場淳(37)は「花火大会っていろいろなお客さんが来られると思うんですけど、最後の『女々しくて』で皆さん手を挙げてくださって。あと10年はこの曲で引っ張っていけるなと思いました!」と手応えを明かした。リップサービスもあるのかもしれないが、事実紅白初出場から11年たっても色あせることのないパワーを持つモンスターソングだ。言い古されていることではあるが、やはり誰もが知る代表曲があるアーティストは強い。【横山慧】



