俳優船越英一郎(63)が14日、都内で、映画「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」(ケネス・ブラナー監督、15日公開)アガサ・クリスティ生誕前夜特別先行上映会に出席し、昨今、2時間ドラマが減少していることについて思いを語った。

同作はアガサ・クリスティが生んだ「世界一の名探偵ポアロ」が、ベネチアを舞台に超常現象の裏に隠された殺人事件の謎を解き明かす物語。17年の「オリエント急行殺人事件」、22年の「ナイル殺人事件」に続き、ケネス・ブラナーが監督として、また主人公のポアロを自ら演じて映画化した。

船越はポアロ風の衣装で登場し、「スタイリストの方が一生懸命ポアロに寄せたものを、と作っていただきました」とにっこり。サスペンスドラマの帝王として名高いが、「世界同時公開ということですが、私が最初に見たと思います。なんという優越感。ずっと崖の上で仕事していた甲斐があった」と満足げに話した。

途中から犯人に気づいていたといい「中盤に差しかかる前に、おそらくこの人物だろうなという目星を付けまして。後半に差しかかって間もない頃に確信に変わりました」とにんまり。「最初につばを付けた人が犯人で、ものすごい充実感と達成感と、優越感を感じたわけですが、でもその後に、私も想像もしなかったような真実がもう1つ隠されておりました。私もまだまだだなと、心地いい裏切られ方をしましたね」と、同作の魅力を力説した。鑑賞後、ひらめいたキャッチフレーズがあるといい「このベネチアの亡霊は、『ケネス・ブラナーがアガサ・クリスティの亡霊と手を組んで、私たちを大人のホーンテッドマンションに招待してくれた』と。いかがでしょうか、このキャッチフレーズ。私が素直に思った感想でございます」と満面の笑みで語った。

船越は、上映を心待ちにするミステリ-好きの観客を前に、ある悩みを明かした。「長いこと2時間ドラマというのを自分の生業として生きてまいりました。その2時間ドラマは、昨今どんどん減ってきている。とうとう、もうほとんど新作を毎週作るということはなくなってしまいました。僕、2時間ドラマは世界に誇れる日本が生んだ文化だと思ってるんですよ」と力説。続けて「なんとか食い止めたいんですけど、これを解決できるのは、もしかしたらミステリー好き、サスペンス好きのみなさまだけかもしれないと思う。よろしくお願いいたします」と呼びかけた。