吉村界人(30)が24日、東京・池袋HUMAXシネマズで行われた主演の短編映画「シキ」(山口龍大朗監督)初日舞台あいさつで、父親役を演じた井手らっきょ(63)の演技が「すごい良かった」と深く感じたものがあったと明かした。
「シキ」は、山口龍大朗監督(35)が地元・熊本県を舞台に「野焼き」をはじめとした壮大な景色や、16年に発生した熊本地震の断層までをも収め、物語に取り込んだ意欲作。吉村は劇中で、色弱という自身のハンディを逆に生かした作風のモノクロ写真で若くして成功しながら、アシスタントを怒鳴りつける音声データが流出して、世間から猛烈な批判を受ける、モノクロ写真家の灰本葉太を演じた。
葉太は自身の写真展のオープニング日に、集まった記者に怖気付いて姿を消し、疎遠になっていた地元・熊本に帰省。そこで思いがけず國武絵未と再会し、目を背けてきた過去と向き合う物語。吉村が「人と色が、ずれている…その人なりの価値観が芽生えるのか興味がありました」と役どころを評すれば、山口監督は「元々、色をテーマにしたかった。スタッフの中に色弱の人がいて、リアルにしたいなと物語を作った」と製作過程を振り返った。
18年に故郷・熊本に拠点を映した井手や、絵未を演じた福田沙紀(33)も熊本出身と、東京出身の吉村以外は熊本出身の俳優陣が出演したのを含め、山口監督は熊本や九州のスタッフで作品を作り上げた。吉村は「僕以外、熊本の人で、熊本弁が多くて難しかった。セリフが少ない役で助かった。僕、東京出身なんですけど、関西以外の方言は、なじみがなくて難しかった」と振り返った。
劇中では、吉村演じる葉太が、井手演じる父から逃げてはいけないと、いさめられる場面がある。山口監督が「井手さんは、撮影は初日、1日だけだったんですけど、芸人さんとは思えないくらい、お芝居がうまくて。お父さん役、良かったですね」と絶賛。吉村も「すごい良かったです」とうなずいた。



