タレントの稲川淳二(79)が「MYSTERY NIGHT TOUR2026 稲川淳二の怪談ナイト」を開催中だ。
怪談の第一人者として93年から休むことなく続け、すっかり夏の風物詩として定着。今年もツアー史上最多の全国39カ所57公演をまわっている。工房にこもって作り上げた「事件、限りなく事故に近い寒い怪談」や「アメリカの話」などの新作怪談と心霊写真の解説が行われている。稲川の語りを聞こうと、老若男女が来場し、大阪公演には親交の深いフリーアナウンサーの宮根誠司も駆けつけた。
稲川は「怪談は事件じゃない」という持論を持っているが、今回は事件を盛り込んだ。「70代最後だし、盛り込んでみました。タッチだけは毎年変えたいし、去年と同じものをやっていても自分もつまらないしね。大阪公演は毎日来る人もいるんでね」
毎年、大阪公演中に誕生日を迎える。今年で79歳になった。以前、子供の頃に怪談話を聞かせてくれたおじいさんやおばあさんの年齢に自分自身が到達し、「怪談にはちょうどいい年齢になってきた。うまい人がやる怪談もいいけど、『おっかねえおっかねえ』と思った、そういう懐かしさをプラスアルファした方が怪談らしい。『昔、夏に稲川淳二ってじいちゃんが怪談をしてくれた』と思ってくれるような状況にいきたい」と話していた。公演での稲川はまさに「おっかねぇ」と思わせる雰囲気をまとっていた。
「80歳を過ぎたら少し偉そうになって言えるけど、まだ70代は甘い。来年も頑張ってやる。怪談に限らずですけど、じいさんが話していると、とぼけたことが妙に怖かったり、冗談が本気に見えたり。楽しい、うれしい、怖いみたいなね。これからどんどん妖怪になっていくんでね」
いたずらっぽく笑う姿は、何より話している本人が1番楽しんでいるのが伝わってきた。
公演の最後のあいさつでも「来年は80歳になります。いつまでできるか分かりませんが、稲川淳二の生死の確認に来てください」と笑顔で呼びかけていたが、来年の夏もより“妖怪み”を増して、新作の怪談を披露してくれるに違いない。
今年のツアーは11月15日の沖縄桜坂劇場まで続く。まだの方はぜひ昭和の懐かしい雰囲気を味わってみては。【阪口孝志】



