1日に直腸がんにより44歳で亡くなった女優中村ゆり(なかむら・ゆり、本名・中村友理)さんが出演していたテレビCMが、ネット上で話題となっている。
中村さんの訃報は14日、所属事務所が発表。事務所によると、中村さんが13年前にもがんを患い、寛解したものの、昨年1月に再びがんが見つかったと説明。手術は成功したものの、術後に転移が見つかり「今年8月、復帰に向け回復に努めていた中、再び腸閉塞を起こし、突然余命わずかと告知を受けました」と明かした。
中村さんは2019年、日本生命のCMに起用された。「笑顔が大好き篇」で演じたのは、小学生の男の子を育てるシングルマザー役。子供目線の作文では、「お母さんは毎日、とても楽しそうです」と読み上げられるが、実際に映るのは、家族のために得意先を奔走し、疲れのあまり買い物の列で眠ってしまうなど、日々の生活と育児に追われる営業職の女性。それでも子供の前では笑顔を絶やさないが、ある日、医者から「再検査結果通知書」とともに「できるだけ早く」と病気の治療をうながされ、子供のために入院を決断する場面もあった。子供からの「ママ頑張れ」のエールに力強くうなずき、授業参観で「お母さんの笑顔は宇宙一だと思います」と作文が読み上げられると、涙を見せるシーンも演じた。
最後は中村さんが「私には、前を向く理由がある」と、力強く宣言する。同CMは翌20年に、「第58回JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール」で入賞した。
今回の訃報の発表では、中村さんが13年前にもがんを患い、寛解するなど、闘病の経緯が明かされた。このCMはその後の放送。当時は闘病を公表していなかったが、中村さんの生きざまと重なるような、魂の熱演だった。
ネット上でも当該CMが拡散され、さまざまな声があった。「中村ゆりさんのこのCM 初めて見た時泣いた覚えがある。過去に自分も病気をしていながら 自分も病気と戦いながらのこのCM。強いな、美しいな。ご冥福をお祈りします」「この時すでに自分自身のことだったんですね。どんな気持ちで演じられたのだろうかとも思います。ただでさえ泣けるのに、リアルな話わかるとさらに泣けます」「本当に病気になった後にこのCM出てたと思うと泣ける…」「このCMは印象深かったので覚えている。そして今観ると、また違う印象が…」などと書き込まれていた。



