生まれつき全盲のシンガー・ソングライター佐藤ひらり(25)が18日、東京・中野のなかのZEROホールでコンサート「感動の奇跡をあなたに」を開催した。

平原綾香のカバー曲「Jupiter」の歌唱で幕を開けた。歌い始めた直後から、4オクターブの音域を自在に操る透明感ある歌唱に会場中が一気に引き込まれる。静寂の中で佐藤の歌唱とピアノの音色だけが響き、歌唱後には大きな拍手が響き渡った。

さらに「月灯り」「ほめられて伸びる子行進曲」「波と星」と続け、この日のために作った曲「朝日の手紙」を初披露した。曲紹介では「私は5歳から人前で歌うようになりました。あの日から今まで、私の心を支えてくれた多くの人がいます。今は会えない大切な人のことを思って作りました。この歌が皆さんにとっても大切な1曲になったらうれしいです」。

5歳で初めて好きになった歌手が89年に亡くなった美空ひばりさん。生前最後に発売された「川の流れのように」や本田美奈子.の「アメイジング・グレイス」も歌唱した。

21年8月に「東京2020パラリンピック」の開会式で「君が代」を歌唱した“世界デビュー”から5年。10月には国連合唱団が来日して、広島など4都市で行う平和コンサートで共演する予定だ。同公演の親善大使を務めるなど活動の幅を大きく広げている。【松本久】